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地盤調査現地研修会

2022.11.14 社長の頭の中

私が通っている「地盤塾」の講習の一環で「現地研修会」が行われ参加してきました。

「地盤塾」とは、(株)ブルーセージ代表の千葉由美子さんが主宰するプロ向けの地盤調査や地盤判定の知識・技術の習得を目的とした講座で、地盤判定のセカンドオピニオンにも対応してくれます。

同じ塾生の(株)シバタホームズさん(柴田登社長・歯科医院の建築を得意としている)の実際の現場をご提供いただき、同じく塾生の(株)日本住宅保証検査機構(JIO)の齋籐なつみ室長と共に現地での地盤調査を見ながら千葉塾長の解説と地盤調査会社(株)アースリレーションズの本橋専務の説明をお聞きしました。

その時の様子をfacebookに投稿していただいたアースリレーションズさんの投稿がこちら

地盤調査は、ただ単に地盤改良が必要か不要かを判断するための調査ではなく、正しい調査方法で必要なデータを取り一方では、事前に調べた現地や周辺の地形や過去データなどを勘案して調査データと周辺環境とを照らし合わせ、調査データに不自然な偏りがないか、ある場合は追加ポイントでのデータ収集が必要かなどをその場で判断します。

そのうえで調査結果から改良の要否を判断し、必要な場合はどのような工法がその地盤に適しているかを判断します。

住宅の地盤改良としては、現地の土とセメントを練り混ぜる「柱状改良」が多く採用されていますが、その大きな理由の一つが「コスト」面での優位性と思われます。

しかし、地盤の固さだけでなく地盤の土の状態によりセメントが期待した強度に固まるか慎重に検討しなければなりません。

特に、植物などの有機物が微生物により完全に分解されていない「腐植土」の場合、セメントとの相性により完全に固まらない場合があるので、配合試験などを行いその地盤の土でセメントがしっかり固まり設計通りの強度が出るかあらかじめ確認する必要があります。

また、将来の建て替えや売却を考えた時に建物は容易に解体できても、地中に埋め込まれた杭の撤去方法・費用なども考慮しなくてはなりません。

そこまで考えると、比較的撤去がしやすく再利用の場合の品質管理もしやすい「鋼管杭」は費用は高めですが、これから採用されるケースが増えてくるかもしれません。

また、調査員さんも地盤に関する知見がしっかりしていて本橋専務が私たちに説明していただいたことをオウム返しのごとく説明していただき、現場立会ができない場合でもこの調査員さんだったらしっかり調査してくれるだろうという安心感を持ちました。

住宅設計者として地盤調査・改良に責任をもって向き合えるためのスキルを得られた有意義な一日でした。

 

参加者の皆さん(右から、柴田社長、千葉塾長、斎藤室長)と調査員さん

 

 

地形図と近隣過去データ。この資料を揃えることから地盤調査が始まります。

 

 

本橋専務と調査員さん          SWS試験は地盤の固さしかわからないので実際にどのような土質なのかをサンプリングして確かめます。